技術者の一人がわきに置いてあったチェーンソーを手にし、霧香の左肩にあてがった。
 このチェーンソーは超振動ブレードを使用しており、普通のものなど比べ物にならない切れ味を持つものである。
 まともなものでは霧香の体に傷すらつけられないと知っていたのだろう。
 準備のいいことである。
 反対側にも同じようにチェーンソーが置かれる。
「やれ」
 冷たい声を合図に、刃物にスイッチが入れられた。
 ギィィィィィン! ギッ! ギギッ!
 耳障りな音とともに火花が散り、ゆっくりと刃が霧香の鋼の体に沈んでいく。
「……っが! ぐががががががががががががが」
 霧香の体が今までになくのた打ち回った。
 口からはもはや甘い声でなく、絶叫が飛び出す。
 それでも、霧香の下半身はサングラスとの行為になんら支障をきたさない。
 それどころか、今まで以上にペニスを締め付ける。
「おっ、こいつ本物のマゾだな。腕切られてるのに感じてるぞ」
 以上な状況に興奮しているのか、サングラスは狂気の混じった声で喜んだ。
 ごつごつと腰を叩きつけるようなピストン運動を加えられても、霧香の口からは絶叫しかあがらない。
 しかし、その苦痛のうめき声にはわずかながら、媚声が混じっている。
 それはしだいに比率を変え、霧香の右腕が落とされる頃には、あきらかな喜びの声となっていた。
「あぎっ! あぎぃぃぃ! すご、すごいぃ! 腕が、腕がなく、なくなってるのに気持ちいぃ! いくぅ、いっちゃうよぉ!」
「おら! いっちまえ!」
 切り落とされ、ぱちぱちとショートしている右肩の切り口を、思い切りサングラスの男が殴りつけた。
 その衝撃で、左側のチェーンソーに力が加わり、残された霧香の左腕もちぎれ飛んでいく。
「ひがぁぁあああ! はっ、はぐぅ、っぎゃぁぁぁっ!」
 ぐるりと霧香の瞳がまぶたの裏に潜り、白目をむいた霧香の顔が歪む。
 股間からは、愛液が噴出して、サングラスの腰を濡らす。
「おい、まだ足が残ってるんだぞ。お楽しみはこれからだぜ。おい、足の皮膚をはやく溶かせ!」
 せかされた技術者たちが、大急ぎで霧香の足の付け根に酸を吹き付ける。
 あっという間に銀色の関節が顔をだす。
 サングラスの男が技術者からチェーンソーを奪い取り、霧香の太ももに押し当てる。
「おい! やるんならちゃんと関節に……」
「うるせぇ!」
 仲間の制止を振り切り、完璧に常軌を逸したサングラスはチェーンソーのスイッチを入れる。
 再び、金属の刃が回転する耳障りな音が倉庫に響きはじめる。
 それと同時に、下卑た笑い声も。
「いひひひひひ! さぁお待ちかねの足だぜぇ!」
 刃物を振り回しているのに、本能のなせる業か腰の動きは止まらない。
 当然、サングラスの男の姿勢はふらふらと安定しない。
 太ももを斬りつけたかと思うと、腰にいってしまったり、危なっかしいことこのうえない。
 霧香は表皮が残っているところにあたれば腰をくねらせて喜び、機械部分にあたれば悲鳴とも嬌声ともつかぬ声をあげた。
 にもかかわらず、秘所はそのあたえられた機能のすべてを使い、男のペニスを愛撫する。
 入り口から奥へ向かって膣壁がうごめいたかと思うと、今度は逆に奥のほうから丹念にマッサージするように、波打つ。
 きゅうきゅうと心地よい締め付けは緩めず、ただ奉仕するためだけに、女アンドロイドは存在していた。
「ひっ! ぎぃっ! ぎぅぅ、あ、痛い! いらひよぉ! あああああいたひぃ、きもちひぃよ。すごひぃいぃ」
 コツをつかんだのか、サングラスは霧香の右足を上手に切り刻み始めた。
 部品が破壊されていく音に混じって、ぐちょぐちゅと粘膜がこすれあう音が聞こえ、男の興奮を煽った。
 ぶちぶちとコードが切断されるたびに、狂ったように霧香はよがり、さらなる責め苦を要求する。
「こいつで止めだ!」
 サングラスの男が今まで以上に腕に力をこめて、猛スピードで回転する刃を霧香に押し付けた。
 ガッ! ギィィィン!! ……ゴトッ!
 硬質な音をたてて、かつて右足だったものがベッドに沈み込んだ。
「ひぎぃいぃぃぃ!! ごぁぁぁっ、ぎっぐっぅぅぅぅ!」
 哀れなアンドロイドがのたうちまわり、拘束されていない上半身がはねる。
 まるで吊り上げられた魚のように霧香はベッドの上を転げまわった。
 切断部分から火花が飛んで、サングラスの腰に当たっているのだが、まるで意に介した様子がない。
「はぁぁぁ、最高だぜぇ……」
 足を切り落とした瞬間に、男も達していた。
 背筋を震えるような快感が通り抜けていく。
 しかし精液を吐き出しながら、なおも男は腰を動かし続ける。
 男のものはまるで衰えていなかった。
 はじめと変わらぬ、いやむしろ一まわり大きさを増して霧香をえぐる。
 暴れまわる霧香をむりやり押さえつけ、ののしる。
「どうだっ! お前も気持ちいいだろうっ!」
 サングラスの男は霧香の顔面を全力で殴りつけた。
 しかし霧香はまるで反応しない。
 限界を超えてしまったのだろう。
 うつろに開かれた霧香の唇からは、ひゅうひゅうというかすれた音と、神経に障る電子音しか流れてこない。
「ピィ――。……ザッ、ザ――」
「何とか言ったらどうなんだ!」
 血走った目で、もはやアンドロイドとも呼べない、残骸に拳をふるうサングラス。
 周囲の人間は完全に引いてしまっている。
「変な音だしてんじゃねぇよっ!」
 狂人はむりやり手を霧香の口にねじ込むと、小刻みに振動している舌を摘み上げた。
 ぬめる舌を握りつぶすようにして掴むと、男は三度目の絶頂を迎えた。
 亀頭が膨れ上がり、今までで一番大量の射精を開始する。
 びくびくと痙攣しながら、肉棒は白い粘液を霧香の中にぶちまける。


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