「えっと……寝転がったほうがいいのかな?」
 明日香は山田の見守るなか、洗い場に横になった。
 これから何が起こるのか、期待と不安が揺れ動いていたようだが、未知の体験への期待のほうが勝ったようだ。きらきらした目で山田を見つめている。
 山田がどうしていいのか悩んでいると明日香が吹きだした。
「うわー、下から見るおちんちんってなんか変」
「そうかな」
 明日香の軽口に緊張がほぐれたのか、山田は明日香に覆い被さるようにしゃがみこんだ。
「胸……さわるね」
 湯船の中での続きをしようと、山田が掌で明日香のふくらみを覆う。掌に余る大きさのそれは心地良い弾力を山田に返してくる。
 薄くピンクに染まった乳首に指が当たるたびに、明日香の口から甘い溜息が洩れた。
「さっきみたいにつまんでみて。あれ気持ち良かったから」
 明日香の要望にこたえるべく、すぐさま山田が指を滑らせる。今まで全体を揉むようにしていた愛撫が、ピンポイントの刺激に変わる。
「んっ、さっきの感じ……気持ちいい」
 ぽそりと呟いた明日香の声が、山田にさらなる欲望を沸き起こさせる。
 山田は我慢できずに、明日香の胸に吸いついた。
「あっ!……ふぅん……」
 指とはまったく違うぬるぬるした舌の感触に思わず声が出る。
 吉崎さんが感じてる?
 おっぱいって凄く柔らかくて、気持ち良くて、最高だ。
 初心な感想を山田が抱いているとき、明日香は明日香で初めての快感に軽く酔ったようになっていた。
 すっっごい気持ちいい!
 してることは同じなのにオナ
ニーとは全然違う。  うわ、うわ、うわ、舐められてる。舐められてるよぉ。
 あんなに必死に私のおっぱい舐めてる。
 なんか可愛いけど、それどころじゃない。
 勝手に声がでちゃう!
「……っん、あっ。ん、ぅあっ」
 山田は夢中になって胸を吸い、固くなった先端を舌で弄んだ。明日香の胸を自分の唾液でべとべとにすることに夢中になっている。
 明日香は胸から伝わってくる快感が、じわじわと全身に広がっていくのを感じた。
 もちろん、尖りきった乳首から与えられる刺激が一番強いのだが、触れられていない部分までが、しだいに火照ってきたのだ。
 それは当然下半身にも及んだ。
 あそこからじんわりとなにかが染み出してくるのを感じて、明日香はしゃぶりつきたくなるような、むちむちのふとももを擦り合わせた。
 しかし、そうすればするほど、中途半端な刺激がもどかしさを募らせる。
 頬が上気して、桜のように色づいていく。そして同時に、じわりじわりと明日香の慎ましやかな割れ目から、露が溢れだしてくる。
「吉崎さんのおっぱい、すっごく柔らかくて、おいしい」
 山田が喋りながらも、胸に吸いついてくる。
 今の明日香には声による空気のふるえさえもが、甘い愛撫に感じられてしまう。
「私も……ふぁ、んっく、気持ちいい」
 最後に、ちゅうちゅうと明日香が恥ずかしくなるぐらいに音をたてて、山田が胸を堪能し終えた。
「はぁ……、それじゃあ次は」
 ゆるゆると、明日香のボディラインをなぞるようにして山田の視線が降りていく。
 あぁ、見られちゃうんだ。アソコ。
 変だって思われないかな、大丈夫だよね。
 きっと、山田だって気にいってくれるよね。
 自分の一番恥ずかしい部分を見られるのだと思うと、恥ずかしいはずなのに、明日香の体はさらに熱く、興奮していった。
「濡れてる」
 ぽそりと山田がもらした。
 明日香はその言葉を聞いた瞬間、頭が真っ白になった。素早く両手を動かし、秘部を覆う。
「そんなのいちいち言わなくていいの!」
 恥ずかしさを隠すために、わざと大声で山田をたしなめる。
「うん。でも、すごくエッチだったから」
「ばかっ! エロいのは山田でしょ!」
「ごめん」
 言い終えないうちに、山田が明日香の秘所に口をつける。
「やっ! あっ……いきなり、そ、そんなっ。 んんっ」
 明日香の愛液をぺろりと舌をスプーンがわりにすくう山田。
 舐めても舐めても後から湧き出す甘露を山田は夢中で舐め始めた。
「はぁっ、んぅ……。山田の舌すごいよぉ。ぁん、ん」
 恥ずかしそうに閉じていた明日香の割れ目は、山田の舌によって押し広げられていった。
 うねうねとうごめきながら、温かい明日香の中に舌を侵入させる。
 明日香は身をよじり、唇を噛み締めて押し寄せる快感に耐えた。
 な、中に舌が入ってきちゃったよ。
 どうしよ、どうしよ。
 動いてる、動いてる、凄い凄い、あっ、そんなとこまでダメだよぉ。
 だめっ、あ、やばいってば。
 クリトリス凄い! 痛いぐらい感じるっ。
 うわぁ、うわぁ、そっちお尻だって。そんなとこまでうわぁ!
「山田ぁ、アソコが凄いよぉ」
 舌足らずな調子で、明日香が山田に訴えかける。
「吉崎さんの、ひくひくしてて、どんどん濡れていくよ」
 口の周りを愛液で汚して、山田が答えた。
「だって、気持ちいいんだもん」
 明日香が甘えながら山田の頭を抱きかかえる。
「入れていいかな。僕もう……」
 切羽詰った山田の様子に明日香は首をゆっくり上下に動かした。
「優しくしてね」
「うん。……できるだけ優しくする。あ……」
 肝心な場面だというのに、山田が気の抜けた声をあげた。
「どうしたの」
「コンドーム」
「いいよ、ゴムなくても。初めてだから、間になにも挟みたくないし。えっ……と、前が……だから、うん、今日はたぶん大丈夫な日のはず」
「……もし、もしできちゃったら、きちんと責任とるよ。絶対に。吉崎さんが嫌じゃなかったらだけど」
「ありがと」
 突拍子もない出来事がきっかけで付き合うことになった恋人の、バカがつくほどの生真面目さに、好きになって良かった、初めてが山田で良かった。そんなことを明日香は思った。


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