「トイレはヤだって言ってんの」
 もじもじと照れ臭そうに明日香は言った。これも乙女心の為せる業だろう。
「トイレは……?」
「全部言わせないでよ。恥ずいんだから」
 頬を染めた明日香を見て、山田のペニスから先走り汁がぴゅくっ、と音をたてて噴き出した。
「う、うん……」
 緊張した面持ちで山田が頷く。少々間抜けだが、握りつぶされそうになった自分のものをさすりながら。
「そんなに痛いの?」
 明日香がペニスを指差した。相変わらず硬くそそり勃っていて、明日香には非常に元気に見える。
「もうそんなに痛くないよ。なんとなく気になって」
「ごめんね。マジびっくりしちゃってさ」
 ゆっくり手を伸ばし、明日香は優しくそれを撫でた。いたわりの気持ちからなのだろうが、山田には快感として伝わってくる。
「できるだけ優しく、痛くないようにしたげるから」
 目を閉じ、スローな動きでペニスに顔を近づけていく。柔らかい唇が触れた。それがじわじわと開いていき、山田のものを飲み込んでいく。
 ゆっくりと舌を這わせ、頭を動かす。その触れるか触れないかの繊細な感覚が山田のものをじわじわと責める。
「ん……むっ。ふぅ、むぅ」
 明日香の呼吸が山田の陰毛を揺らしている。
「吉崎さん、もう痛くないからもう少し強くお願い」
 欲望に正直なお願いを快く受け入れ、明日香は少しづつ、唇の締めつけを強め、頭を動かすスピードを早めていく。
 口の中に溜まった唾液のせいでぐちゅぐちゅと卑猥な音がして、それが二人の興奮をいっそう煽った。
 様々な性知識をつたない技巧に反映させ、明日香は懸命に奉仕をする。
 わざとちゅうちゅう恋人に吸いつく音をたててペニスをしゃぶり、おそるおそる指を袋に伸ばし、初めて触れるそれを揉みしだいた。
 新たな刺激に、山田の腰が浮きかける。が、ぐっと腰に力を入れてなんとか堪えた。
 明日香の舌が裏筋をくすぐるように撫でたかと思うと、次の瞬間には尖らせた舌で雁を突ついている。
 ぎこちない動きだったが、心のこもった愛撫に山田の快感が高まっていく。
「あっ、いい……」
 まるで女のような声をだして山田が己の快感を明日香に伝えた。
 それに気を良くしたのか、明日香は掌で包み込んでいた袋を、今度は口に含んだ。もぐもぐと口を動かして、歯が当たらないように気を付けながらマッサージする。
 あー、この感触けっこーやみつきになるかも。
 でも急所なのに気持ちいいって男も大変な体してるよねぇ。
 手をペニスに絡ませてシゴキながら、明日香が舌で袋の中の玉を転がした。
 絶妙のコンビネーションに思わず山田の手が明日香の頭をがっしり掴んでしまう。
 いきなりの衝撃に、明日香は噛んでしまわないように気を使いながら袋に吸いついた。自分の唾液でベトベトになった幹の部分が顔に当たってしまうが、それを気にせず明日香は舌を動かす。
 時折てちてちと舌で叩くように刺激を与えながら、キャンディを舐めるようにぺろぺろとペニスをしゃぶる。
  妙な高揚感に包まれているせいか、いつしか明日香の顔は上気してうっすらとピンクに染まっていた。
 唇の締め付けをしだいにきつくして肉棒を締めつけ、頬をすぼめて激しく頭を振り立てる。
 ときどき、愛しさと興奮が高まりすぎて、口腔を犯しているそれを思いきり噛み締め、むちゃくちゃにしたい誘惑にかられる。
 しかし、そのたびに先程の山田の痛がりようが思いだされて、恋人を傷付けるようなことはやめようと思いとどまる。
 危険な欲望を抑えながら、その想いがあるからだろうか。明日香の愛撫はますます丁寧に、いやらしいものになっていく。
「ぐぷ……くちゅっ、ぐちゅっ」
 唇の端に泡立った唾液が溜まって明日香の口元を汚す。
「吉崎さん……そろそろ、イキそう……」
「うむぅ」
 ついうっかりして、山田のものを咥えたまま頷いた明日香だったが、それさえも山田には精液の発射を早める技に思えた。
 今まで以上に舌が激しく動き、尿道口を中心に亀頭を撫でまわす。
「ふぅ、ふぅ、ん……んっむ」
 明日香が荒い息を洩らしながらペニスにむしゃぶりついていると、徐々に山田の息も荒くなってくる。
 口内に溜まった唾液と先走り汁を明日香がすする。頬をすぼめていたせいか、ずずっ。という下品な音が個室に響いた。
 すべすべした手で柔らかい袋を揉みしだき、明日香は無我夢中で愛撫をおこなった。
 今の明日香には山田のすべてが愛しく感じられた。
 やさしそうな顔も、あの人の良さも、気の弱いところも、真面目なところも、以外にエッチだったことも、今自分の喉を貫いている欲望も、少し余り気味の包皮も、独特の感触で一気に気に入ってしまった柔らかい陰嚢も、これから自分の口内に溢れかえるであろう精液もすべて。
「あっ! あっ、よ……吉崎さん! イクぅっ!」
 山田の腰が跳ねあがり、明日香の歯に引っ掻かれるのも気にせずに暖かい口内で欲望の塊が暴れまわる。
「ん! ぐぅ……!」
 明日香がくぐもった悲鳴をあげるが、おかまいなしに山田のものは大きく膨れあがり、白い粘液を噴き出した。
 びゅくびゅくと喉の奥に吐き出される精液を、明日香はむりやり飲み込まされた。
 山田にその気はなくとも口内を占領している肉の塊が吐き出すことを許してくれない。
 明日香の喉が動き、ねっとりと跡をひきながら精液が食道を流れ落ちていく。
「っぷはっ!」
 必死の思いでペニスを吐き出した明日香の顔に、ぴたん。と肉棒が押し付けられた。頬に擦りつけられたそれは、まだ出し足りないのか、震えながらぷにぷにしたほっぺたを白く汚していく。
「熱い……」
 ぼんやりと明日香が呟く。最後に数回痙攣して明日香のおでこにまで粘液を飛ばし、ようやく山田は射精を終えた。
「ご、ごめん。できるだけ気をつけたんだけど、また顔にかけちゃって」
 最初の射精後のように、トイレットペーパーを大量に巻き取りながらオロオロする山田。
「山田って……出しすぎ」
 ぼそりと聞こえた一言に山田はますます恐縮する。
「でも、まぁいいよ」
「へ?」
「これだけ私が山田を気持ち良くしたげたって証拠だもんね」
 口元、頬、額と、顔中にこびりついている粘液を指ですくい取りながら明日香が言った。
 萎えた分身を挑発するような光景を見ながら、山田がトイレットペーパーの塊を手に突っ立っていると、明日香がぺろりと舌先の白濁を舐め取った。
「……っあ! まずーい」
 目をつむり、ぎゅっと眉をしかめながら口を動かす明日香。
 苦いだの、べとべとするだの言いながらも精液を舐め続けている。
「そんなに無理して舐めなくてもいいよ。これで拭いてあげるから」
 自分の出したものを拭き取ろうと山田が、明日香の顔に手を伸ばす。
「えー。でもあれでしょ? 男の人って自分の飲んでもらうと嬉しいんじゃないの?」
「そ、そりゃ吐き出されるよりは嬉しいけど……不味いんでしょ?」
「すごくね」
 明日香は軽く溜息をついた。
「だったらいいよ。はい、顔上げて」
「ん」
 明日香が言われたとおりにすると、山田が手にした山盛りのトイレットペーパーでわしわしと自分が汚した顔を拭き始めた。


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