「――うっ、ぁ。た、頼むからもう、に、匂い嗅ぐのやめて……」
 喜多が泣きそうな顔で懇願してきた。いつも挑戦的な瞳は弱々しく僕を見つめている。
「って言っても、かってにそっちがエロい匂いだしてるからな。僕がなにもしなくても匂ってくるんだ。ここから」
 ジャージの股間を指でつつく。
「あぁ……」
 喜多の唇がだらしなく開かれて、力ない声をだした。
 そこはすでに湿っていた。原因は考えるまでもない。
「ジャージがこんなに濡れてるんだから、そりゃ匂うよ」
 喜多が顔を覆った。しかし足を閉じようとはしない。すぐにでも閉じたいのだろうが、必死でこらえているのだろう。感心なことだ。
 僕はジャージのウエストに手を伸ばすと、よっ、という掛け声とともに無理やりジャージを引きおろした。
 当然、喜多が腰を下ろしているのだからお尻とソファに途中で引っかかる。そこで彼女をひっくり返すようにジャージごとお尻をひっくり返す。
「ぉわっ!」
 悲鳴をあげて喜多がソファの上を転がった。ずるりと背が今まで座っていた部分に滑り落ち、まるで前屈をしているようだ。もっとも天地は逆になってしまっているが。
 下半身に隠れて上半身が見えなくなってしまった。恥ずかしがる彼女の顔が見えなくなるのは痛いが仕方がない。
 いま僕の目の前には喜多のお尻プラス白い布切れがある。相変わらず下着は清純派だ。
 けれど、相変わらずの濡れやすさのせいか、肝心な部分が濡れて形が浮き上がってしまっているのはとても清純派とはいえない。
 スレンダーな喜多だが、お尻はちゃんと丸く柔らかい。頬ずりしたくなるほどだ。
「やっと喜多さんのアソコにたどり着いたか。感無量だ」
「このっ、ボケ。やめろ、は、離せっ……も、もういいだろうがっ」
 腕を振り回してじたばたもがくも、脱げきっていないジャージが膝のあたりで絡まって自由に動けないようだ。
「それでは……」
 僕が喜多のお尻に指をかけると、彼女の抵抗はぴたりとやんだ。覚悟を決めたのか、あきらめたのか。
 いまの彼女の表情を想像するだけで胸が高鳴る。切ない瞳で宙を見ているのか、かたく引き結んだ唇を噛み締めているのか、怒りで目がつりあがっているのか、頬を染めて耐えているのか。
 僕はやっぱり変態なのだろうか。少し悩んだが、自分のことを変態だと思う人間は変態ではないというアレッシーメソッドで言い訳をする。
 この方法だと喜多も変態ではないということになってしまうが、何事にも例外はつきものだから問題ない。
 喜多の股間に息がかかるほどの距離まで顔を近づけていく。
 ここまで近いと彼女にも、興奮した僕の呼吸が自分の下着に当たっているのがわかるはずだ。
 再び、わざと鼻を鳴らしながら匂いを堪能する。
 女の香りがした。喜多の匂いが一番強い部分だと思う。
 僕がなにも言わないのに不安になったのか、喜多が弱々しい声をあげた。
「なっ、桐野。もういいだろ、早く、早く足おろさせてくれよ」
「もう?」
「いい加減にしないと……あ、あたしだって怒るぞ」
 こういう場面では珍しく喜多が強気にでた。
 しかし、僕が鼻面を股間にうずめると途端にお尻を震わせた。
 柔らかい感触が伝わってくる。同時に鼻の頭が濡れた。
「あー、最高だぁ。だけど喜多さんのせいで鼻が濡れたじゃないか」
「死ねボケっ!」
 僕の感想に対して、痛烈な愛の言葉が返ってきた。
 だが、その程度で僕はめげない。
「いやー存分に楽しませてもらいました」
「それじゃあ――」
 開放される喜びと、次への期待のにじむ声だ。期待には応えなければ。
 僕は彼女の言葉を引き取った。
「それじゃあ次は味も見ないとな」
「ぁあ!?」
 事態についてこられない彼女を無視して、僕は喜多の下着に手を伸ばす。
 いわゆるデリケートな部分を覆っている布地をちょっとわきにずらす。
 じっとりと濡れている薄桃色のあそこが姿を見せた。黒々とした毛がなんともエロい。
「え、あっ、え? 桐野っ? ちょっと、え? こんなカッコでっ」
 混乱した喜多がなにか言っているようだが聞こえない。
 僕は喜多の淫部にしゃぶりついた。
「ぅあ……、もっと普通に、んんっ」
 舌で少しはみ出ている部分を刺激すると喜多がうめき声をあげた。
 調子にのって割れ目に沿って開くように舌をもぐりこませていく。
 舌先に喜多の熱が伝わってくる。温かい。
「んぃっ、入ってっ、ひっ……あぁ」
 中をぐりぐりと舐めると喜多の味がした。
 浅く、深く。上に、下に。舌を動かすと、そのたびに僕の舌を締め付けるように壁が収縮する。
 そのうちに喜多のクリトリスに舌が触れた。
 二、三度つついてやるとすぐに勃ちあがる。しかしまだ包皮に覆われたままだ。
 くるりと舌を回転させるようにして中身を露出させる。
 それだけで喜多は小さく悲鳴をあげた。
 目を動かすと拳をめいっぱい握り締めているのがちらりと見えた。大声を出すまいと必死でこらえているのがよくわかる。
 声を出してくれてもいいのにと思うが、すぐに出させてやるという欲望が湧き上がり不満を覆い尽くす。
 剥きだしになったクリトリスを舌先で転がし、続けて唇で尖ったところを甘く噛んでやる。
「ひ、っく……きっ、りの、そこはっ! ふぅ、ぅん、んんっ!」
 なかなかに抵抗してくれるじゃないか。そちらがそう来るなら仕方がない。最終手段だ。
 僕は口をすぼめるとクリトリスを思い切り吸い込んだ。もちろん舌で弄り回すのも忘れない。
 ちゅうちゅうと音を立てて刺激すると、喜多も我慢できなくなったらしい。
「それっ、ぁひっ、それ、ヤバ……ぁっ、んぃぃぃ! ぁくぅ、んっ、ひぁぁぁっっ」
 喜多がソファに爪を立てて絶叫した。体に緊張が走り、次いでぐにゃりと脱力する。
 僕は満足すると最後に溢れる愛液をすすって口をはなした。
 喜多はもう息も絶え絶えという感じになってしまっている。
 僕がお尻を押さえていた手を離すと、ゆっくりと横倒しに倒れていく。
「相変わらず感じやすいよな」
 優しくお尻をを撫でながら呟くと、喜多は僕の名前の形に唇を動かした。
 思わず嬉しくなってしまった僕はそこにキスをしてしまう。
「ん……」
 喜多は嬉しそうに声を漏らした。
「次は胸の味だな」
 離れ際に言うと、喜多がぎょっとした顔になった。
「え? ちょっ、もう少し休んでから」
「大丈夫。僕は疲れてないから」
 わざと喜多の言葉を曲解すると、喜多が頭を振った。
「ちが、う!?」

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