舌でぷっくりと膨らんでいる乳輪のふちを丁寧になぞる。
「ん、っなんで舐めるんだよぉ。くぁ……っ、き、気持ち悪くないのかよ」
「全然。それどころかこんなえっちな胸見たことないね。僕は喜多さんのおっぱい大好きだよ」
 舌を動かしながら、もう片方の胸に手を伸ばす。
 小ぶりな胸は僕の手のひらにすっぽりと納まってしまう。
 少々揉み応えに欠けるが、これはこれで味がある。
 指先でぷにぷにした感触を楽しんでいると、喜多の息が荒くなってきた。
「あ、あたしの胸なんか……そんなにっ、んんっ、優しく、あっ、触らなくても……」
 どうやらよほどのコンプレックスがあるらしい。
 指先で胸の先端をつまむようにして弄る。
 喜多の柔らかい胸の形が変わるたびに、喜多は切なそうに唇を噛み締めた。
 かすかな声が、ピンク色に濡れた唇の隙間から漏れる。
 なんとしても喜多の声を聞きたい。
 いけない。余計なことを考えている間に、舌がお留守になっていた。
 メインディッシュを味わわなければ。
 胸の頂上にある小さな線に舌を這わせると、喜多の体が今までよりも大きく痙攣した。
 隠れているだけで感度はいいらしい。
 舌を尖らせると、その線をえぐるように動かす。
「ひぁっ! な、なにしたんだよっ! い、今すごく……」
「気持ちよかった?」
「うっせぇ!」
 都合が悪くなるとすぐそれだ。
 そんなふうに反抗できる気力は奪わなければ。
 僕は舌でミゾをなぞるだけでなく、両手を使って、胸の中心のすじを引き伸ばそうとした。
「えっ、あ、なにする気なんだよっ!」
 喜多の言葉を無視して、指と舌に力をこめる。
 すると、ゆっくりと僕を焦らすようにしながら、薄桃色の乳首が姿を見せた。
 ひくひくと震えるそれは、空気にさえ反応するほど敏感そうだった。
 僕は迷わずその淫らしい芽にしゃぶりつく。
「ひっ、ふぁっ、ぁんっ、くぅっ、ぁ……んんんんっ!」
 瞳を大きく見開き、声にならない声をあげて喜多のあごが仰け反った。
 ぱくぱくと口を動かすものの、なにも聞こえない。
「気持ちよかった?」
「ぁっ、あ……ぁあっ、ん」
 ひくひくと全身を痙攣させるばかりで、とても答えられる様子ではない。
 だが、僕はかまわずに言葉を続けた。
「気持ちよかった? 返事は?」
「よ……かった」
「です、は?」
「よかっられす」
 まだ体が言うことをきかないのか、舌ったらずな返事だったがよしとしよう。
「な、なに……したんらよ」
「喜多さんの乳首をちょっと強く吸っただけだよ」
 喜多がのろのろと自分の胸に視線を落とす。
 小さな左胸の先端には、立派に尖った乳首があった。
 そこで、喜多は自分の胸に起きた変化に初めて気づいたらしかった。
「あたしの胸にも、ちゃんと先っぽがある」
 安心したように喜多がぽつりと呟いた。
「そりゃあるよ。隠れてただけだからね。それじゃあ残りもちゃんと出そうか」
「へ? 隠れてた? いっ、いいよ。そんなにいっぺんにしなくても。片っぽだけであんなに凄いのに両方なんて」
 そんな言葉をきく僕ではない。
 左胸のときよりも強引に右胸に唇をつけると、思い切り力を込めて吸い込んでやった。
「ちゅぅぅぅぅ……」
 音をたてておっぱいを吸ってやると、喜多が再び仰け反った。
「ひっ……くぁぁぁぁ! あっ、あっ、すごひっ、あぁぁぁぁあああ!」
 口からよだれを垂れ流し、白痴じみた顔で、情けない声をあげている。
 それに気をよくした僕は、さらに先ほど顔を出したばかりの左胸の先端を指でつまみあげた。
「ぃぎっ! らめっ、らめらぁ、死ぬっ! ひんじゃうぅぅっ!」
「だめじゃないよね、気持ちいいんだからさ」
 僕は舌で柔らかな乳首をもてあそぶ。普段は隠れているせいだろうか、喜多の乳首は柔らかく、くにくにして舌触りが非常にいい。
 その上、感度は良好だ。
 僕が先端を舌先で転がしてやるたびに、喜多のお尻が浮いて、体が跳ねた。
 もはや体裁などどうでもよいのだろう。
 というか、もうまともな思考力がないのかもしれない。
 びくんびくん体を痙攣させて、喜多はただ快楽を叫んでいる。
「ほ、ほんろに、ひぬぅ……桐野ぉ怖いよぉ。もっ、もう、ひっ! くぅぅ、んんっ、らめらよぉ……」
「死ぬんだったら、とどめをさしてやる」
 僕は、指に力をこめ喜多の乳首をつねり挙げた。
 それと同時に、口に含んでいたほうにも力をこめて、噛んでやる。もう甘噛みというレベルではない。快感よりも、痛みのほうが強いぐらいに。
 ……常人ならば。
「ひぎっ、いひゃぃっ! ひっ、くぅぅぅぅぅぅ! 桐野、桐野きりろぉっ、あぁぁぁぁぁっ!」
 悲鳴をあげながら僕の名前を叫び続けた喜多は、最後にひときわ大きく絶叫すると、気力が尽きたのか、ぴくりとも動かなくなってしまった。
 ぐったりとしている喜多を、僕はぼんやりと見下ろした。
 こっちまで気が抜けてしまったみたいだ。
「すごかったな……」
 喜多の胸が、呼吸に合わせて上下しているのを見ていると、いやでも目に入るのが、喜多の乳首だ。
 コンプレックスだったようだけど、いままで乳首が勃ったことがなかったんだろうか。
 ひくひくと動いているのを見ると、とてもそうは思えない。
 軽くつまんでみると、喜多が身じろぎした。
「ん……」
 さらに、摘み上げる。
「ん、あ……桐野……」
 完全に覚醒したわけではないのだろう、膜が張ったようにぼんやりとした瞳でこちらを見ている。
「喜多さん。僕がこれから言うことを聞くように」
「は……い」
 力なく開かれていた喜多の唇がゆっくりと動いた。
「いいか……これからは僕の命令は絶対だ」
「は、い」
 今度の返事はだいぶまともになった。
「僕がご主人様で、きみは奴隷」
「……はい」
「よし、いい返事だ。ご褒美をあげよう」
 うつろに僕を見つめている喜多の顔に、自分の顔を落とす。
 僕は喜多の唇をこじ開けて舌を侵入させた。
 喜多はそれに応えようと舌を動かそうとしたが、喜多の舌はぴくぴくと痙攣したように動くだけで、まともに絡んでこない。
 力ない喜多の舌を吸ってやると、喜多はくぐもった声を出して、快感をあらわした。
「んむ……ぅ」
「これが契約の証だ。いいな」
「はい」
 最後の返事は予想外にしっかりしたものだった。


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