いつまでたってもキスをしてこない俺に不安になったのか、美冬はおそるおそる目を開けた。
「なんで?」
「美冬の望みを叶えるから、俺の望みも叶えて欲しい」
「わかった、私なんでもするよ。」
 美冬は泣きそうな顔で決心を語った。
「じゃあさ、さっきの続きしてくれたらキスしてやる」
「さっきの続き?」
 美冬はきょとんとした顔で俺を見ている。
 俺はにっこりと笑い返すと言った。
「さっき俺の舐めようとしただろ。その続き」
 俺の言葉に美冬は目に見えて動揺した。
「え!?そ、そんなことできるか!」
「じゃあキスしてやらない」
 スッと離れようとした俺の動きに気づいて美冬が俺にしがみついてくる。
「わ、わっ、わかった。……お前の舐めるから……キスして」
 先程の自分の姿を見られているからか、意外にあっさりと美冬は交換条件を飲んだ。
 もっとも、この交換条件を断られたら、俺は大慌てで美冬に謝ってキスをしただろう。
 俺だって美冬に嫌われたくない。
 それに、好きな女にキスできるのだから、こちらの方が相手のお願いを聞かなければいけないぐらいだ。
 そんな俺の心など知らずに美冬は緊張した面持ちで俺を見た。
「えっと……どうすればいい?私、空手意外のことほとんどわからないから教えて……」
「じゃあ、とりあえず俺の前にしゃがんで」
 美冬が俺の前にしゃがみこむのを確認してから、俺はおもむろにジッパーを降ろして自分のものを出した。
 俺のいきなりの行動に美冬は両手で顔を覆った。
「美冬、目を隠すなよ」
「で、でもそんなの見れない」
「さっきは見てたくせに」
 その言葉に観念したのか美冬はためらいながら、俺の股間を見た。
「これがお前の……」
 惚けたように呟くと真剣な表情で俺のものを見つめる。
 約束を取り付けた時点で興奮していた俺のものは、すでに大きく勃っている。
「ほら、見てないで舐めてくれよ。匂いはさっき嗅いだだろ?」
 先程のことを持ち出すと、美冬はとたんにおとなしくなる。
「……うん」
 先程のように舌を出すと美冬はゆっくりと俺のものに顔を近づけてきた。
 ぴと。
 かすかな音をたてて美冬の舌の先端が俺のものに触れる。
「う……」
 思わず声が漏れてしまった。
 それを聞いて美冬が心配そうに見上げてくる。
「大丈夫。気持ち良くて声が出ただけだから」
 そう言ってやると、美冬は嬉しそうな顔をして、もう一度舌を動かしてぺろりと舐めた。
「これでいいだろ?」
 にこにこと嬉しそうに笑って言う。
「まだダメだ。もっと」
「そんな……まだするのか?もう恥ずかしいよ」
「はやく」
 いつもの強気はどこかに消え失せたのか、妙にしおらしくなった美冬は、俺の言葉に少し哀しそうな顔をしたが、再度舌を動かしだす。
 美冬はちろちろと先っぽを掠めるように舐めている。
 顔をなるべく近づけないでいたいのか、舌だけを思いきり突き出して舐めているので、ひどくいやらしく見える。
「匂いは嫌じゃなかったんだろ?味はどうだ?」
「えと、その……いやな味じゃない……と思う」
 羞恥で泣きそうになりながらなんとか感想を言う美冬。
「あんなちょっとじゃ味なんてわかんないだろ。もっとちゃんと舐めてくれよ」
 俺の言葉に舌の動きを早める美冬。
 亀頭の部分を突つくようにして舌を動かしている。
 舌から伝わる刺激は気持ちいいというよりもくすぐったい。
 触れるか触れないかの微妙な舐め方のせいだ。
 美冬は相変わらず舌を突き出した体勢のまま跪いている。
「んっ、んっ」
 その格好がつらいのかときどき声が洩れている。
「そんな先だけじゃなくて舌全部つかって舐めてくれよ」
 じれったい刺激に耐えかねて俺が美冬に指示を出す。
「全部?」
「そう全部」
 言うと俺はあかんべぇをするときのようにべろりと舌を出した。
 俺の意図がわかったのだろう、美冬は目を見開いてびっくりしている。
「これを?」
 言うとそのまま俺のものをじっと見つめた。
「そう」
 俺がにんまりと笑うと、断ることはできないと思ったのか、美冬は舌を大きく突き出して、今度は舌だけでなく、顔全体を近づけてきた。
 しかし、その動きは後僅かで俺のものに触れるというところで止まってしまう。
 最後の一歩が踏み出せないらしい。
 見かねた俺はぐいっと腰を突き出した。
 自分から美冬の舌に俺のものを押しつけてやったのだ。
 ぺとり、という音と共に唾液で濡れた美冬の舌に亀頭が触れる。
「ひゃっ!」
 俺は驚いて頭を引っ込めようとした美冬の頭を押さえつけて動けなくした。
 美冬は律儀にも舌を突き出したまま、なんとか離れようと頭を動かすが、俺がしっかりと上から押さえつけているので、結果的に俺のものに舌を擦りつけるような形になる。
「んんー」
 しばらくその動きを繰り返していたが、ようやく舌を引っ込めればよいことに気づいたのか、美冬は舌を口の中に戻した。
 そして涙を浮かべながら俺を見上げる。
「なにするんだよ!」
「あの調子じゃいつになるかわからなかったからな。俺からやってやったんだよ。一回舐めたんだ。これでやりやすくなっただろ」
「……うん」
 不満げな顔をして頷く美冬。
「さあ続きやってくれ」
 美冬は俺に促されて今度は舌全体を使ってぺろぺろと舐めだした。
 ピチャピチャという音をさせ、ぎこちないながらも一生懸命舌を動かしている。
 しかし、いろんな部分を責めるということを思いつかないのか、同じとことばかり舐めている。
「なあ、先っぽばかり舐めてないで他の部分も舐めてくれよ」
「恥ずかしい命令ばっかりするなよ」
「キスして欲しくないのか?」
「……して欲しい」
「だったらわかるだろ」


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