「舌を出して」
 胸から送られてくる快楽に翻弄されてなにも考えることができない。言われるままに美春は舌を突き出した。そうして待っていると、上から山中が舌を突き出したのが見えた。上からたらたら唾液が垂れ落ちてくる。
 意図を察して口を開ける。一滴も零すまいと、相手の舌先をじっと見詰める。美春がどれだけ耐えられるか試すように、それはゆっくりとしか落ちてこない。
「んぁ……あぁ。もっと欲しいの」
 必死で雫を追うが、それでもポタポタと口以外のところにも落ちてしまう。そのたびに美春は悔しい思いをする。しかし、同時に己の顔を汚されているという暗い悦びを感じていた。
 結局、美春は三度喉を鳴らしたところで我慢できず山中に抱きつき自らキスをした。
「もう少し我慢しましょうよ」
「……苛めないで」
「無理です」
 柔らかい胸は山中の指の隙間からはみだし、いやらしく形を変え、山中の嗜虐欲を煽る。
 荒々しく胸を無茶苦茶にされて、美春は軽く痛みを感じた。しかし、それも次第に悦びに感じられてくる。
 美春が喘ぎ、甘い声を洩らすたびに山中のキスが美春の胸のいたるところに落とされる。軽く触れるだけものから、長く痛みを感じるぐらいのものまで。
 しばらくすると豊満な二つのふくらみで山中の舌と指が触れていない部分はなくなっていた。数多く残された小さな赤い痕が、愛撫の激しさを物語っていた。
 酔ったように身を任せていると、山中の手が胸から脇腹、へそを撫でて下がってきた。 
 くすぐったさを感じながらも、美春はその手の辿りつく先を想像して身を強ばらせた。
 山中は敏感にそれを察して手を止める。
「やっぱり嫌ですか?」
「違うの……優しく……してね」
 初心な言葉に少々驚きながらも、それは顔には出さずに意地悪な返答を山中はした。
「それは部長次第です」
 山中が手際良く美春のタイトスカートを捲り上げる。
 そこは、ブラジャーとそろいの白いショーツで覆われていた。が、すでにぐしょぐしょに濡れてしまっており、白い下着は透けてその下の繁みをうっすらと浮かび上がらせている。
「凄いな。胸だけでこんなになって」
 淫らな女だと言われているような気分になったのに、美春はさらにその染みを広げてしまう。
 下着に山中が触れた。
「んっ!」
 美春が眉をしかめ、身を竦ませる。
 下着越しに、感触を確かめるように指でなぞられて、美春は羞恥で狂ってしまいそうだった。
 山中の指に軽く力が込められると、じゅくじゅくと淫らな露が染み出してくる。
 もはや邪魔者としてしか存在していない小さな布切れは、美春の秘所にぴったり貼りついて、本来の役目とは逆に、そこの形を山中に教えている。
 そのラインにそってゆっくりと確かめるように指がなぞっていく。美春の体はぴくぴくと震え、快感に応えた。
「っつ……そ、そんなところ……さわらっ、あっ……ないでぇっ、ひっ、ん。」
 唇を噛み締め、できるだけ声を洩らさぬようにしながら美春が心にもないお願いする。
 頭では慎み深くしなければと思うのに、すでに美春の体は自分の一番恥ずかしい部分から得られる今まで以上の快楽の虜になっていた。
 甘美な悲鳴と、暖かくぬめるシルクの感触に山中の心が踊る。
 我慢していたらどうにかなってしまいそうだ。山中はいきなり美春のショーツをずり降ろした。
「きゃっ! 見ないでっ!」
 再び、美春がブラを外されたときのような初々しい反応をする。足を閉じ、なんとか隠そうとする。
 しかし、山中は美春の足首を掴むと、強引に持ち上げながら開いていく。
 美春は己のもっとも隠さなければならない部分を、今までの人生で一番恥ずかしい格好で晒す羽目になった。
「……そんな風に見ないで。……恥ずかしいの」
 目にうっすらと涙を浮かべながら人生最大の羞恥に耐える。それでも美春の体は熱い視線を感じ、敏感に反応していた。その証拠に美春の蜜は溢れ続けている。
 見ないでといわれて、見ない人間はいるのだろうか。そんなことを考えながら山中はじっと、食い入るようにそこを見詰めた。
 柔らかそうな陰毛に覆われたそこは、ぬらぬらと光り、妖しく山中を誘っていた。美春の陰唇はあまり発達しておらず、色も綺麗なピンク色だ。
 次々に溢れる愛液がその場に留まりきれず、零れ、なだらかな体の線に沿ってお尻の方に流れ落ちていく。
 自分の恥ずかしいところを見た途端、山中が黙ってしまったので美春は不安になった。
「……山中? 私の、どこか変……なの?」
 その発言に少し引っかかるものを感じながら山中が応える。
「変どころか……綺麗で、凄く美味しそうなおまんこだと思って見てたんです」
「……!」
 直接的過ぎる言葉が返ってきて、美春は絶句した。山中がそんな下品な言葉を使う人間とは思っていなかったからだ。
「そんな言葉……」
「なんです? そんな言葉って?」
 山中がわざと聞き返す。そうされると美春は黙るしかない。
「おまんこのことをおまんこって言ってなにがいけないんです?」
 自分では一度も口にしたことのない単語を連呼されて美春は頭がおかしくなりそうだった。
 黙ってしまった美春を見ると、苛めすぎたと思ったのか。山中は、可愛いなあ。と呟き美春の頬にキスを落とした。
 年下の男に可愛いなどと言われて美春はくすぐったさを感じる。
 足首を掴まれたまま美春のお尻が高く持ち上げられ、俗に言うまんぐり返しの格好になってしまう。
「部長のお尻の穴まで丸見えですよ」
 山中が美春の顔を見遣ると、泣きそうな顔をしているのが見える。
 しかし、その眉は、悲しむためではなくではなく、悦びに耐えるために寄せられているように見えた。
 美春の秘所に顔を近づけると、山中はおもむろに息を吸いこんだ。そのまま目を閉じ、ひくひくと鼻を動かす。牝の匂いが鼻腔を刺激した。
 その様子を見て美春が慌てる。
「そ、そんなところの匂いなんて嗅がないで!」
「え? いい匂いですよ」
 山中はニヤニヤと鼻を鳴らした。美春の匂いを堪能して自らの興奮を煽る。
「……だめぇ」
 美春が両手で顔を覆う。
「お願い……苛めないで」
 いつも凛々しく自分に指示を出している美春にお願いされて、山中は征服者の快感に酔いしれた。


進む
戻る

作品選択へ戻る